中野 知昭 -塗師ということ-

TOMOAKI NAKANO/ 塗師
”塗師ということ”
2020.3.20fri 4.5sun
10:00-18:00 (Lastday -15:00)
Close / Wednesday
作家在廊 / 3.20fri , 21sat

塗師中野知昭さんの展示会を開催いたします。
始めてお会いした際、塗りでは誰にも負けたくないとお聞きしてから8年。
今もその一心で毎日丁寧に漆を塗り続ける 彼の器は、奇をてらうものではなく食卓に寄り添うものです。
工芸という枠の中で日々変わらず淡々と繰り返される手仕 事と作り手の想いは、筆跡から確かに伝わってきます。
昨今のデザインや形だけを追い求めるものとは違い、僕は 彼の-塗師である-という仕事に対しての姿勢、誇りこそ 工芸の本来の在り方だと思います。
そしてその強い想いを形にしたものは美しさの反面厳しさを合わせ持ち、工芸・アートという枠を越えたシンプルで単純なものの中にあるのだと願っています。

塗師の誇り
私は越前漆器という産地で二〇年近く、上塗りの職人として仕事をしてきました。
しかし産地でつくられる ものについて疑問を感じ、作家として独立し現在に至ります。
独立当初は、作家性を出さないといけない、中野知昭のつくるものはこれだというものをつくらないといけないと迷った時期もありました。
しかし職人時代に培った塗りの技術は今の時代、十分に私の特徴になるのではないかと思うようになりました。
塗りを綺麗に仕上げるために見えない部分(下地作業)にも手をかけ、塗りの美しさが伝わる作品をつくって いきたいと思います。
そして今日も塗師の誇りをもって作業台に向かうのです。

中野知昭

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